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※当社の商品には、京都で染めた証明として、この証紙が添付されています。
ローラー捺染をしやすいようにのりづけする作業です。

のりをつけていない現反はとても柔らかくペラペラなので、下準備としてのりをつけ、
紙のような堅い状態にして染めていきます。
十数種類の粉から色を生み出す作業。染料の粉をスプーンですくって鍋に入れます。

そこに染料溶解剤という特殊な液体を混ぜ、スープのように鍋で煮て粉を溶かします。

微かな調合の違いで色が変わってしまうので、気の抜けない作業です。
ドクターとは、ローラーの表面に付着した染料や異物を取り除く刃のこと。
その見た目から、別名「包丁」とも呼ばれます。

ドクターがきれいに研がれていないと、染料が不均等に行き渡り、
隙間から漏れ出した染料が白地の部分に付着し、 オバケ(難モノ)になってしまいます。

また刃先はカミソリのように鋭くなるので、これを研ぐのは非常に危険な作業です。
職人さんは、「指を切らずして、ドクター研ぎは上手くならない!」とのこと。

一見地味に見えるドクター研ぎは、実はとても重要な作業の一つなのです。
東洋捺染のローラー捺染は、1台の機械で8色まで染められるのが特徴。

柄の1色に対し、1本のロールが必要となります。
多色の柄になるほどロールの数が増えるので、柄合わせにはより高い技術を要します。

またわずかな布の伸縮によっても柄位置が狂ってしまうので、
歯車の回転スピードを調節しながら補正します。

機械捺染と言えど、一瞬も目を離せない繊細な作業です。
染めた反物はそのままだと染料でベタベタしているので、8本の熱いシリンダー乾燥機に通して乾燥させます。

1本のシリンダーは約120℃もあります。

そこを通ることによって、熱反応を起こさず乾かすことができるのです。
当社で染められた反物は、白い紙に判子を押したようなもの。

ここからは蒸しをかけて、布に染料を染み込ませ発色を促し、定着させていきます。

科学素材(ポリエステル)は、約130℃の高圧蒸し器にかけることで、劇的に発色します。
天然素材(正絹・ウール)は、約100℃の箱蒸しで、商品の色合いや柄に合わせて時間を調整しながら行います。

天然素材は、ほぼ見た目通りの発色をするので、発色時には
最初からそれぞれの特性に合わせた染料を使用する必要があるのです。

その後、水洗いで余分なのり等を落とします。これは昔の「友禅流し」の工程にあたります。
最初に脱水、乾燥をかけ、蒸し加工の終了です。

当社では、科学素材の商品の一部は、自社内で蒸しの工程も行いますが、天然素材などによっては、
専門の蒸し屋さんに依頼し、加工を行っています。
蒸し加工を施した反物は、整理屋さんに出荷されます。

乾燥しただけの柔らかい状態の反物のシワをきれいに伸ばしたり、
幅を均等に整えてくれるのが整理屋さんです。

さらに、科学素材(ポリエステル)には、撥水加工や、のり付け加工を施したり、
お客様のお手元に届く、最終仕上げの工程を行っています。
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